キャリアコンサルタント試験の学科、実技同時合格するための勉強方法などご紹介します。

諸事情で両方同時に受験できない方も毎回一定数いますが、制約なければ同時合格を目指したいはずです。

そこで、私の勉強経験や試験対策をお手伝いしたこれまでの経験より、同時合格のための私なりのポイントをお伝えします。

同時受験の合格率

学科、実技の同時合格率は過去4回の試験結果からみて、だいたい5割といったところです。

<過去の同時合格率>
・第21回:JCDA(52.2%)、キャリ協(43.9%)
・第20回:JCDA(60.7%)、キャリ協(51.0%)
・第19回:JCDA(52.5%)、キャリ協(46.1%)
・第18回:JCDA(54.6%)、キャリ協(64.0%)

一般的な国家資格よりも合格率が高いですが、受験資格を得るため養成講座(スクール)に半年通うため、スクール選びから養成講座を経て、試験勉強、合格発表までの期間は約1年です。

一年近く資格のための勉強と向き合い、結果として半分の方が不合格となるため、ゆるい試験とは言えないと思います。

同時合格を目指す理由

キャリアコンサルタント試験は部分合格が認められています。
つまり、学科、実技は分けて受験することができます。

そんな中で、同時合格を目指す理由は以下にあります。

専門実践教育訓練給付金の受給のため

最大70%の養成講座受講料が戻ってくる専門実践教育訓練給付金ですが、実は70%満額の給付を得るためには、養成講座修了後の直近の試験で学科・実技の同時合格が必要です。

ちなみに養成講座修了時点では、50%の受講料が戻ってきます。
試験での同時合格で残り20%の受給資格が得られます。

養成講座のカリキュラムは現在150時間です。
徐々に時間数が増えているため、受講料も増えつつあり、20%相当の金額も高額になってきています。

私自身も、この給付金制度を利用し、ぎりぎり得点でなんとか同時合格しました。
このプレッシャーがなければ、同時合格はできなかったかもしれません。

長期間の試験勉強をしたくない

家庭や仕事など諸事情により、同時合格が困難なケースもありますが、前述の通り、一年近く資格の勉強と向き合っているため、可能であれば早く終わらせたい心境になると思います。

記憶が新しいうちに

養成講座を修了した直後は、おそらく頭の中がキャリコンのことでいっぱいになっている時期です。
つまり、試験に向き合うための準備ができている状態といえます。

養成講座修了直後から試験対策を始めれば、学習効率が良いため、同時合格の可能性が高くなると思います。

一度試験対策から離れて、期間が空いてしまうと、取り戻すのに時間がかかります。
私の周囲の方でも、そういったケースで苦労されている方は多くお見えです。

同時合格のための勉強方法

では、学科と実技の同時合格に向けた勉強方法について、私なりの経験よりお伝えします。

勉強期間

養成講座を修了してから、直近のキャリアコンサルタント試験までの期間は2.5ヶ月~3ヶ月です。

試験勉強の期間は2.5ヶ月で考えておくと良いでしょう。

勉強の時間

私の場合、試験対策の期間2.5ヶ月の間は、最低でも一日30分は試験勉強をしていました。

ここはみなさん個人差があると思います。

ちなみに、資格取得後の現在、私は一日1時間程度はキャリアについての知識修得に時間をかけています。(本を読んだり、セミナー受講や動画視聴をしたり、調べものしたりといろいろ)

勉強の対象

学科、論述、面接対策のそれぞれが勉強の対象です。

普段の隙間時間などで勉強する場合は問題集もおすすめです。
おすすめ問題集は以下の記事を参考ください。

では、対象毎の試験対策についてご説明します。

学科試験の対策

過去問題を中心とした対策です。

過去問題を解いて、不明点は調べ、更には時間内に50問解く練習もします。

仕事や家事で日々疲れていると思いますが、僅かな時間でも毎日試験対策と向き合うことで記憶が定着するため、効果があると思います。

学科試験の対策は以下を参照ください。

試験に頻出する理論家についても、調べて記事にしました。

なお、私は試験の2週間前からは時事問題の対策も始めました。

最近はYouTubeでも時事問題の対策動画があり便利になりましたが、私のころはまだ動画は少なく、厚生労働省のサイト等から資料をダウンロードして、読み続けていました。

論述の対策

試験対策としては、みなさん疎かにしがちですが、記述式の解答に慣れていない人は特に練習が必要です。

論述の問題自体に慣れる必要があります。

私は週1回のペースで過去問を解いていましたが、50分以内に解答する練習が最も大事です。

「論述は面接の紙版」とも言えます。
事例を通して、自分だったらどうするかを考えることは、面接試験の対策にもなります。

論述試験の対策は以下を参照ください。

私は、JCDAで受験したため、JCDA受験の場合の対策ポイントについても以下でまとめています。

面接試験の対策

私は、ロールプレイ練習を週1回実施していました。

相手は養成講座の仲間達です。
メンターになる有資格者の方にも協力いただき、とても効果的でした。

また、1人の時は、聴く姿勢などのイメージトレーニングをしていました。

面接試験の対策は以下を参照ください。
口頭試問については、2つの記事に記載しています。

面接試験の際に、緊張が心配な方も多いと思います。
緊張して混乱しないための対策については以下に記載しました。

なお、実技試験で不合格になる場合の原因についても以下でまとめています。

試験対策を経験して気付いたこと

論述の添削や、ロールプレイ練習でフィードバッグをしてもらえる有資格者を見つけることが大事だと思います。
つまりメンターになる人を見つけることです。

論述と面接試験については、メンターの存在が私にとっては大きかったです。
練習に付き合っていただき、今でも感謝しかありません。

また、各スクールでは有償の試験対策講座が開講されていますが、いろんな人のフィードバッグを受けて、スランプにならないようにだけ注意ください。

人それぞれ、フィードバッグの内容は異なるため、逆に自己肯定感が低下してしまう受験生もいました。
私はスクールを使ったことはありませんが、周囲の方でスランプになる事例がありました。

最後に、試験対策期間は毎日、ほんの少しの時間でも試験勉強に向き合うことをおすすめします。
一日忘れると、取り戻すのに時間がかかりました。(歳のせいもありますが)

この記事を読んでいただいた方が1人でも多く、同時合格できることを願っています。