キャリアコンサルタント試験(JCDA)の論述試験対策記事です。
今回は問い毎に抑えておくべきポイントを説明します。

以下と合わせて、参考にしてください。

全体を通して

各問いは「具体的に」解答を記載するよう心がけましょう。
具体的にとは、逐語の具体的な発言個所等を示すことです。

私は 「感じたこと」を解答に記載することが一番大切 と考えています。
感じたことを素直に表現することが、制限時間以内に納得できる解答を書くポイントです。
どの発言からそう感じたかを意識して解答してみてください。

問い1:「展開の違い」を解答する

問1は指定語句を用いて、2つの事例の違いを解答する問題です。
まず抑えておくべきポイントは以下です。

<問い1のポイント>
・指定語句を使用している個所にアンダーラインを引く
・「展開の違い」について解答する

指定語句を使用している個所にアンダーラインを引く

第15回以降、指定語句にアンダーラインを引くよう義務付けられました。
引かなかった場合のペナルティは確認できていません。
(少なくても15回はアンダーラインの引き忘れ続出でしたが、みなさん合格されています)

ただし、アンダーラインを引く指示も今は定着してますので、引き忘れはペナルティの対象と考えておくのが無難です。
練習の段階から慣れておきましょう。

「展開の違い」について解答する

問題文をよく読むと、「展開が変わっている」と記載されています。
あまり問題文を読まずに、単に事例Ⅰと事例Ⅱの違いだけで解答していないでしょうか?

私自身、「展開が変わっている」の表現に気づいたのは、資格を取得した後です。
何度か論述対策講座や添削をする中で、恥ずかしながら気づきました。

展開の違いを意識した解答は高得点の傾向

過去の 高得点者の解答を見てみると、「展開の違い」に焦点を充てた解答が多かった です。
問題文をしっかり読んでいるため、当然の結果と思います。

解答の形式

問い1の解答の語尾は「….の展開となっている」など展開の違いを示した表現が効果的でしょう。

繰り返しますが、論述試験(JCDA)の問い1の解答は、 事例Ⅰと事例Ⅱの「展開の違い」を記述する ことが、大事なポイントになります。

問い2:「その理由」を解答する

問い2は事例内の指示個所の発言が、CCとして「相応しい」か「相応しくないか」と「その理由」を問われています。

<問い2のポイント>
・「相応しい」か「相応しくないか」に正解はない
・「その理由」はCCの発言にどう感じたかを書く

「相応しい」か「相応しくないか」に正解はない

解答にあたり/はずれ、はないと考えてください。

大事なのは選んだ理由になります。

「その理由」はCCの発言にどう感じたかを書く

問い2はキャリアコンサルタントとしてあるべき「姿勢」を問われています。
キャリアコンサルタントとしてあるべき姿を想像し、 感じたことを理由として記載 してください。

問い3:問題の見立ては人によって様々

模範解答はありません。
事例を読んで 「感じたこと」 を一番大事にしてください。

<問い3のポイント>
・どの発言から、そう問題を見立てたのか
・事例全体を通して解答する
・「具体的に」発言個所を示す
・問題点は「内」と「外」にそれぞれあり

問題点の見立て

問題点の見立ては人によって様々です。
そう感じた「逐語内の発言を添えて」解答文に記載しましょう。

問題文に「具体的な例をあげて」と指示されています。
 「どの発言から、そう問題を見立てたのか」 を文書としてまとめます。

事例全体を通して解答する

問題文に「全体の相談者の語りを通して」と指示があります。

即ち、 事例Ⅰ、事例Ⅱおよび共通部分も解答の対象 です。
全体を通して、CLの発言から問題点を見立ててください。

「具体的に」発言個所を示す

繰り返しになりますが、問題文に「具体的な例をあげて」と書かれています。
逐語の具体的な発言個所を解答するように心がけましょう。

問題点は「内」と「外」にそれぞれあり

 問題点は内(内的な要因)と外(外的な要因)にある と考えてください。
制限時間を考慮して、 最低でも「内」の要因は解答に記載 できるようにしましょう。

「内」(内的な要因)

CLの内なる要因に対する問題点です。
CLの感情的な表現や、気持が現れている発言個所から、CLの内なる問題点を見立てましょう。

ある出来事から、自己効力感が低下している(自信をなくしている)、思い込んでいるなどの事例が多いです。

「外」(外的な要因)

CLの外的な要因に対する問題点です。
環境面、仕事理解、職業理解、上司や同僚とのコミュニケーションなどを指します。
事例では、こちらにも、何らかの問題が潜んでいます。

問い4:問い3との繋がりを意識する

事例Ⅱのやりとりの後にどう展開するか記載します。

<問い4のポイント>
・事例Ⅱのやりとりの後に続く
・問い3で見立てた問題点を繋げる
・「具体的に」説明する
・語尾は相応しい締め方で終える

事例Ⅱのやりとりの後に続く

問題文には「事例Ⅱのやりとりの後、」と示されています。
過去問の事例では、内省や自問自答などで何か気付き出しているところで終わっています。
その続きを記載することになります。

問い3で見立てた問題点を繋げる

問い3で見立てた問題点を踏まえて、どのように接していくかを記載します。

展開する 「その理由」を説明する際に用いる ことになります。

「具体的に」説明する

CCとして、あなたならどう問いかけますか?
私なら 具体的な問いかけを解答に記載 します。

中にはアセスメントツールを使用する例を挙げる方もいますが、その場合は具体的なツール名まで記載しましょう。

情報提供であれば、どのような情報を提供するかを具体的に記載します。

語尾は相応しい締め方で終える

言葉の最後は、キャリアコンサルタントとして相応しい締め方が良いでしょう。

<締め方の例>
・「一緒に考えてゆきたい」
・「寄り添いたい」
・「サポートしたい」

まとめ

論述の得点は、面接試験で低評価の際に、保険として使えるため、なるべく高得点を狙いたいところです。
しっかり準備して、試験に挑みましょう。