面接試験時の口頭試問の答え方を解説します。
受験生は試験当日まで何度かロールプレイの練習をすると思いますので、以下を参考に意識的に練習してみてください。

口頭試問の概要

口頭試問は15分間のロールプレイの後に実施されます。

・時間は5分間で厳守
・面接官は二人
・試問数は4~5問

口頭試問の内容

受験団体毎の口頭試問の代表例を記載します。

■日本キャリア開発教会(JCDA)

<口頭試問出題例>
・良かった点(できたこと)、悪かった点(できなかったこと)
・CLの訴えたい問題点(主訴)
・CCからみたCLの問題点(見立て)
・今後の支援策
・今後キャリアコンサルタントの資格をどのように活かしていきたいか?

第18回以降で口頭試問の内容に変化点がありそうです。
詳しくは以下の記事も合わせてご覧ください。

■キャリアコンサルティング協議会(キャリ協)

キャリ協の第20回以降においては、口頭試問の数が減っているようです。

<口頭試問出題例(第20回以前)>
・良かった点(できたこと)、悪かった点(できなかったこと)
・CLの訴えたい問題点(主訴)
・CCからみたCLの問題点(見立て)
・今後の支援策(今後の進め方)

<口頭試問出題例(第20回以降)> ★注意
・良かった点(できたこと)、悪かった点(できなかったこと)
・今後の支援策(今後の進め方)

※第20回以降は、「主訴」「見立て」を問う試問がなくなっています。
しかし、この2点は必ず口頭試問内で伝える必要があります。

口頭試問の答え方のポイント

技術的な点以外で意識することは、以下の2点です。

 各試問は1分以内で簡潔に答える 
 結論を先に答える 

各試問は1分以内で答える

5分間の中で必要な試問に回答できない場合、評価不可となり残念な結果になります。
各試問は1分以内で答えるように意識しましょう。

あまりに長いと「手短にお答えください」と面接官に注意されるケースもあるようです。

なお、キャリ協については、第20回以降は試問数が減っていますので、「主訴」「見立て」に該当する発言については1分+αを意識して答えましょう。

私がおすすめする答え方は後述する 「結論から答える」 です。

答え方の形を作る(結論を先に答える)

回答の 「言い方の形」 を作ることをおすすめします。

答え方は
 「結論」 → 「その理由」 の順に答える

です。

【具体例】
Q:「面談の中で、よくできたこと、できなかったことを教えてください」
A:「よくできたところは、聞く姿勢しっかりできたと思います。具体的には…できなかったことは、相談者にとって、わかりづらい表現で質問してしまったところです。具体的には…」

といった感じで、結論を先に示して、その理由や背景などは後で説明するように回答するとまとまります。

結論から先に話すことで、聞き手に安心感を与える

「結論から先」はビジネスシーンで好まれる話し方ですが、聞き手の立場からみると、記憶に残りやすく安心感があります。
キャリアコンサルタントの面接試験においては、結論から先に発言することで、 「問に答えた」という自分自身への安心感 になります。

また、口頭試問自体が5分しかないので所要時間制限から考えると、 答えになってない発言がダラダラ続くのを防ぐことができます。 

受験生の方は、試験までにロールプレイ練習を何度かされると思いますので、練習の中で形を作ってみてださい。

日常でも役立つ

結論⇒その理由の順に話すのは、面接試験対策だけにとどまらず、日常やビジネスシーンでも必要な時があります。
普段から活用できる話し方なので、参考にしてみてください。

NGな回答は、結論もなく時間もかかる回答

面接試験で残念な結果になるケースでは、「答えを考えている間に時間だけ過ぎてしまう」パターンです。

私はこれを避けるために、「結論から答える」方法をおすすめしています。

各自の回答しやすい形は練習の過程で作っておくようにしましょう。

「できたこと、できなかったこと」はセットで聞かれる

両者はだいたい、セットで試問されます。
一方だけ意識しすぎると、後の回答を忘れてしまうため注意しましょう。

【試問例】

・「できたこと、できなかったことをそれぞれ聞かせください」
・「良かった点、悪かった点をそれぞれお聞かせください」

CLの訴えたい問題点(主訴)は「来談目的」をしっかり抑える

来談目的は、面談開始時の第一声が多いです。
15分間でCLと問題共有が出来ていない場合は、 来談目的をしっかり回答できるようにしましょう。 

なお、15分間でCLと問題共有ができている場合は、CLがほんとに訴えたかった「本質的な主訴」を回答するのが良いでしょう。

CCからみたCLの問題点(見立て)

CCの見立てになりますので、 「どのあたりの発言でそう感じたか?」 の具体的な部分も答えられるようにしましょう。
大事なのは、面談の中で 「感情がともなう発言」は、スルーしない ことです。

問題点は、CLの内的な部分(感情)と外的な部分(仕事理解不足や情報収集不足など)があります。
回答は1分以内なので、最低でもCLの内的な部分(感情)については、見立てれるようにしましょう。

今後の支援策は展開を意識する

15分間のロールプレイでどこまで面談が進んでいたのかにより、「今後の支援策」の回答は変わってきます。
受験者の方は、 システマティック・アプローチのプロセス に沿った面談の進め方を学んでいるはずなので、今後の支援策はどのプロセスまで進んでいるのかを意識して、回答しましょう。

システマティック・アプローチのプロセス

①カウンセリングの開始 
②問題の把握
③目標の設定
④方策の実行
⑤結果の評価
⑥カウンセリングとケースの終了

だいたいは、②か③あたりで15分が終了していると思います。
②でCLと問題共有ができていなければ、今後の支援策も必然的にまずは問題共有となります。

JCDA特有の鉄板試問

JCDAで受験する場合、最後の試問で「今後キャリアコンサルタントの資格をどのように活かしていきたいか?」と聞かれます。
事前に対策できる唯一の試問です。
回答内容は事前に準備しておきましょう。(1分以内)

 「キャリアコンサルタントの社会的役割」に沿った回答 であればGOODです。

必ず 「アイメッセージ」(私が何をすべきか)で答えましょう (評論家のような表現はNG)

まとめ

いかがでしょうか。
私はJCDAを受験して資格を取得しましたが、キャリ協受験でも対策は同じです。(合格率もほぼ同じ)
ただし、口頭試問の内容は異なりますので、面接練習の際はごちゃまぜにだけしないように注意ください。

他の試験対策記事も参照ください。

<試験対策問題集のおすすめご紹介>

時間を効果的に活用したいなら、問題集もおすすめです。

【参考】学科試験対策

学科試験対策の記事も書いていますので、以下を参照ください。

【参考】論述試験対策

論述試験対策の記事も書いていますので、以下を参照ください。

【参考】学科と実技の同時合格を目指すには

同時合格を目指すための勉強方法については、以下を参照ください。

【参考】試験対策講座の紹介

試験対策講座を開講している「キャリコレ」についてご紹介します。
有償ですが短期集中対策には効果的です。

(以下の紹介にはプロモーションが含まれています)