就職や転職の際の会社選びで意外と見落としがちな、企業の理念。

実は理念は企業がもつ価値観であり、ここに共感できるかどうかは会社選びの際、見ておきたいポイントです。

今回は企業の掲げている理念についてお伝えします。

会社選びの参考にしてみてください。

企業の理念、表現はいろいろ

複数企業のHPなどを見て気付くと思いますが、企業によって基本理念、企業理念、経営理念など、それぞれ異なる表現で理念を掲げており、統一されていません。

また、正確にはどれも意味が異なりますので、就職/転職活動の際に各社の「企業理念」を調べようとしても、表現が違うので戸惑うのではないでしょうか。

ただし、企業の「理念」は必ず存在します。

企業の理念がどれだけ大切で、就職や転職になぜ理解が必要なのかを以下でお伝えします。

理念は企業の価値観

企業が掲げている理念は、企業の価値観を意味します。

よく会社選びと恋人選びは同じと例えられますが、価値観への共感は長く付き合うために必要な要素です。

つまり、会社選びでは理念に共感できるかが選定の際は大事になります。

理念は会社選びの判断材料となる

就職/転職活動の際、企業の理念は選定の判断材料となりえます。

特に同業他社の複数候補から会社選びをする際は、企業の理念は選定の材料となります。

会社選びで迷った際は、理念により共感できる会社を選ぶもありです。

企業理念へ共感する場合は具体例も示す

企業の理念を志望動機とする場合は、企業のHP等に記載の情報だけではなく、製品、サービス、企業が社会に向けて発信している内容や行動など、具体的にどんなところに共感したのかを示せると良いでしょう。

具体例を示すことで、企業の理念に対し、自分なりの解釈を伝えることができます。

理念に対して自分なりの解釈をもつ

理念には「信頼される企業へ」、「社会へ貢献する」などを掲げている企業は多いと思います。

理念の本質を自分なりにどのように解釈しているか、企業の製品やサービス、企業が取り組んでいる社会貢献活動、メディアからの発信で得られる情報などから分析してみると良いでしょう。

企業には、必ず利害関係者(ステークホルダー)が存在します。

お客様のみならず、そこで働く従業員、社会貢献活動などで協力している地域の視点で理念を見たときに、それぞれの人たちの幸せに当てはまりそうかなども考えてみます。

企業がステークホルダーに対して理念に基づきどのような対応をとっているかは、理念の解釈の参考になります。

製品やサービスの視点

お客様向けに提供している、製品やサービスから理念を解釈します。

具体的には製品やサービスのキャッチコピーや特長などです。

身近にある製品であれば、実際に使ってみて企業が大切にしているこだわりなどを自分なりに判断します。

働く従業員の視点

福利厚生や、従業員に対する教育、制度などから判断します。

例えば、トヨタ自動車では働く人への取り組みをHP上で公開しています。

制度などの情報がHPから得られにくい場合はインターンシップや企業説明会などを活用して把握しましょう。

地域や社会貢献などの視点

地域社会に対して取り組んでいる貢献活動からも、企業の理念を解釈することができます。

企業の社会貢献活動は、概ね企業のHP上で公開されていますので、どんな活動をしているのかは見ておくと良いでしょう。

理念に沿った行動は説得力がある

職場のコミュニケーションや人間関係で悩む人は多いと思います。

上司からの理不尽な指示に、納得できないといったケースもあるでしょう。

そんな時に、心の拠り所になるのが企業の理念です。

企業理念に沿った行動をとれば、それは企業内では正しい行動です。

そのくらい、企業理念は行動基準となります。

入社後も企業の理念は心の拠り所となるため、理念の共感できる会社選びは意識したいところです。

また企業側の理念と自分の価値観が近いことも大切です。

最後に理念に関係する言葉の紹介

企業の掲げている理念の他に、いろいろなスローガンがあります。

少し把握しておくだけで、就職活動や転職活動に役立つかもしれません。

応募を検討する際には、自分なりに共感できるかも判断基準としてみてください。

<企業が掲げているスローガンの意味>
・企業理念:企業の価値観、存在意義や目的
・経営理念:経営者の考えやあり方、信条
・ミッション:使命
・ドメイン:存続領域(事業)
・ビジョン:目指してる将来の姿
・コミットメント:責任を持つ、約束をする