仕事でやりがいを感じないと思われている方、それは「感謝される」機会が少ないからでしょうか?
今回は、感謝されることで感じる「自己有用感」について取り上げてみました。
自己有用感を意識的に高めて、仕事のやりがいに繋げてみましょう。
仕事でやりがいを感じることは?
いくつかのアンケートや統計で確認してみると、仕事でやりがいを感じるランキング上位は以下となります。
<仕事のやりがいアンケート上位>
・ 感謝されたり、人や社会に役立っている
・ 仕事の成果が認められている
・ 達成感がある、成長できていると感じる
今回は、「感謝されたり、人や社会に役立っている」に注目してみます。
「感謝をされること」は、やりがいに大きく影響しています。
給料や福利厚生の充実だけでは、やりがいは感じない
就職先を探す際に、給与や休みの多さ、福利厚生に目を向けがちですが、これらは仕事のやりがいには直接結びつきません。
高いお給料をもらっていても、仕事が暇で人の役に立っていないと感じると、仕事のやりがいをなくすことになります。
その理由は 「ハーズバーグの二要因理論」 にあります。
逆に仕事のやりがいは「動機付け要因」で、仕事の満足度に繋がる要因です。
【ハーズバーグの二要因理論】
「ハーズバーグの二要因理論(Herzberg’s theory of motivation)」
人事労務管理に必要な要素を「動機付け要因(Motivator Factors)」と「衛生要因(Hygiene Factors)」の2種類に分けて考えるべきだとする理論です。
つまり、高い給料は衛生要因であり、動機付け要因である、仕事のやりがいに繋がるわけではないということです。
高い給料や、良質な福利厚生では仕事のやりがいは上がらない ということです。仕事のやりがいは「動機付け要因」を向上させる必要があります。
やりがいを感じるにはどうすればいいか
冒頭で取り上げた、 「感謝をされること」でやりがいを感じることができます。
「自分は役に立たない」と感じる人は、自分自身に満足していないといった調査結果があります。
逆に、「役に立っている」と感じている人は仕事の満足度も高いことになります。
(内閣府 「特集1 日本の若者意識の現状~国際比較からみえてくるもの~」より)
また、 感謝をされることでやりがいを感じることを「自己有用感」 といいます。
自己有用感がやりがいに繋がる
自己有用感とは 「人の役に立っていると感じること」 。
「ありがとう」「君がいてくれたほんと良かった!」そんな言葉をかけてもらえたときに湧き上がる感情です。
では、どのようにすれば、自己有用感を高めることができるのでしょうか。
自己有用感の3つの構成要素
自己有用感を得るには以下3つの構成要素が必要です。
これらを意識した取り組みが自己有用感を高めます。
・貢献
「他者や集団に対して、自分自身が役に立つ行動をしているという状況」です。
・承認
「他者や集団から、自分の行動や存在が認められているという状況」です。
・存在感
「他者や集団の中で、自分は価値ある存在であるという実感」です。
また、自己有用感の獲得の支えとなるものとして、「関係性」も挙げられます。
関係性は「他者や集団との関係の状況を示すもの」です。
自己有用感を高める方法
自分の居場所と役割を作る
自己有用感を高めるための、大前提になります。
職場の中での居場所や役割を作ることを意識してみてください。
上司や先輩から指示された役割ではなく、どんな小さなことでも良いので、自分で見つけてみてください。
他人の嫌がる作業を進んでやる
他人がやりたがらない地味な作業を進んで受けることで、周囲から感謝の気持を得ることができます。
あなたの周りでもそんな作業はありませんか?
ボランティアや地域活動への参加
ボランティアや地域活動への参加は自己有用感が高まります。
私もいくつかのボランティア活動に参加していますが、感謝する/感謝されるシーンはたくさんあります。
感謝されるたびに「少しは役に立てたみたいだ」と実感します。
自分の興味に合ったボランティア活動をさがしてみてください。
ボランティア情報サイトの紹介
■activo
全国のボランティア活動を探すことができます。
https://activo.jp/■ボラみみ
愛知・岐阜・三重のボランティア情報サイトです。
https://www.boramimi.com/
感謝を言葉で伝える
何かをしてもらえたら、「ありがとう」を言葉で伝えましょう。
自分が相手に対して何かをして、感謝をされた場合、うれしいと思えるはずです。
同じように、何かをしてもらえたら、相手への感謝の気持ちも忘れずに。
サークル、部活、団体競技への参加
関係性や存在感の視点から、団体に所属して活動していると自己有用感の向上に繋がります。
まとめ
感謝の気持は、受けた相手が感じることで、その人のやりがいに繋がります。
私も自己有用感のことを勉強して以来、家庭でも意識的に「ありがとう」と声をかけるようになりました。
仕事でも同じことが言えます。
意識的に自己有用感を高めることで、仕事でもやりがいを感じることができるのではないでしょうか。