未経験からでもエンジニアになれます。
本記事では未経験からエンジニアとして働くために必要な心構えについて、筆者の経験を交えてお伝えします。

筆者の経験

私は25年のエンジニア経験があります。(現役中)
派遣会社での見習いエンジニアから、大手メーカ系エンジニアへキャリアアップを実現しました。

年収も派遣会社時代から比べると2倍になり、いろんな苦労はしましたが、キャリアアップ自体は成功したと思います。

そんな私の経験も交えて、未経験からエンジニアになるための心構えについてお伝えします。

未経験からエンジニアで成功するための前提条件

未経験からエンジニアとして成功するための前提

まずは、以下の心構えが前提条件となります。

少々つらくても、 試練を乗り越える気持ちを持たないと、エンジニアとしてのキャリアアップは難しい です。

当面は給料が安いことを覚悟する

エンジニアは経験と実績、そして「この人ならやれる」といった期待感を相手に抱かせることで、キャリアアップを掴むものです。

未経験であれば、「見習い」なので評価はありません。

経験年数に裏付けされた、スキルや知識、そして実績と、期待感を抱かせる存在に徐々に変化し、段階的に収入を上げていってください。

主体性をもつ

企業が求める人材のランキングなどでも上位にある、 「主体性」はエンジニアとして成長するための資質 です。

「積極性」や「行動力」とも読み替えできます。

与えられた仕事だけをこなすのみでは、なりたいエンジニアの姿にはたどり着けないと思います。

職場における課題を見つけ、自ら提案、実践するなどの意識を持ちましょう。

仕事中以外でも学ぶ意識があること

 プライベートでもエンジニアになるための勉強が続けられること です。
未経験からエンジニアになるために、最も大事な要素だと思います。

昔は、会社の中でOJTを通じて未経験者を教育し、尚且つ社内で未経験者を対象とした講座なども多かったのですが、現在の企業には未経験者への育成に投資できるほど体力のある企業は少なく、会社はあてにできません。

また、OJTにおいては、手取り足取り教えてくれる上司や先輩も減ってきていると思います。
 「教え方がわからない」人が社内に増えてきている ためです。

ハラスメントやコミュニケーション上の問題が背景にあります。

若い世代との価値観の違いから、適切な教え方がわからないケースもあります。

つまり、 自ら学ぶ意識が必要 です。

幸いなことに、今は本業以外の副業など複数のキャリアの軸をもつことが当たり前の世の中です。
本業以外の手段からも能力開発を意識しましょう。

プログラミングも自ら学ぶ

 業務でプログラミングが十分できる機会は、そう多くありません。 

未経験者にいきなり任せるのは、品質リスクも高いのでいきなりプログラミングが経験できるとは思わないようにしましょう。

ただし、 他人の書いたプログラムを見る機会は多くなります。 

一般的に、未経験者はテストエンジニアや製品評価の業務が与えられるケースが多いです。

まずは他人の作ったプログラムをしっかり読み込み、吸収していきましょう。

業務と並行であれば、プログラミングスクールに通うなどは役に立つと思います。
活かし方が見えてくるからです。

なりたいエンジニア像を持っていること

漠然とでも良いので、エンジニアとしての理想像を描けるとよいです。

・エンジニアとして起業したい
・何十名も関わる大きなプロジェクトを率いるリーダになりたい
・売れるアプリを開発したい

などなど

夢や目標がないと、つらいことがあった時に、すぐ心が折れてしまいます。

因みに、私は単純ですが「かっこいいエンジニアになりたい」と昔から思っています。

人から感謝される、役に立つ存在でありたいと言った意味があります。

悔しい気持ちや、負けたくない気持ちを持つ

失敗を糧にして、成長するための向上心を意味します。

私の場合、「役に立たなかった」経験が悔しくて、認められる為の方法を常に考えながら仕事をしていました。

当然のことながら、未経験者は失敗だらけです。

どうすればうまくやれるか、考えながら仕事することが、やがて力になります。

エンジニア未経験から職探しに向けた心構え

エンジニア未経験からの職探し

それでは、エンジニア未経験の人が、エンジニアになるための職探しについてお伝えします。

まずはエンジニアの世界に飛び込む

転職の場合、知識を学んでから、職を探すような段階を踏もうとすると、失敗することが多いと思います。

机上で学ぶだけだと、成果には結びつかないため、評価されないからです。

 未経験だからといって迷うよりも、まずはエンジニアの世界に飛び込む ことをおすすめします。

知識よりもまずはエンジニアの業界で働くことを優先してください。

 「実務から得た課題に対して、必死で勉強する」 

これができれば、エンジニアとして成長できます。

メーカ系や高待遇の求人はほぼない

エンジニアの給与は、他の職種よりも恵まれていますが、未経験だと話は別です。

初任給は安くても、経験を積んだ3年後にどのくらいの昇給が見込めるかを確認しましょう。

ただし、転職の場合、エンジニア未経験と言っても、業界経験があれば待遇面では有利になる場合があります。

以下を参考にしてみてください。

「未経験」実は思い込みでは?

エンジニアの職業には対象製品を扱う 「業界」 が必ずあります。

特に30代からの転職は、この 業界経験が大きな意味を持ちます。 

エンジニアには、その業界で働くための「製品知識」や「業界特有のノウハウ」などがスキルとして必要です。

つまり、プログラミングや設計力だけでは、エンジニアは評価されないわけです。

また、営業経験などで培ったコミュニケーション能力があれば、エンジニアに必要な能力として、評価される場合があります。

「エンジニアは未経験」かもしれませんが、業界などで活かせるスキルがあれば、企業から評価されるケースもありますので、しっかりキャリアの棚卸とニーズ分析をしましょう。

キャリアコンサルタントに相談すると、自分が気付いていない強みを見つけることができると思います。

残業時間の多さなどに振り回されない

エンジニアは短納期、残業時間が多いなどの情報はよく聞く話です。

私自身も、過去にたくさん残業してきました。

ただし、昨今はコンプライアンスの問題から、過度な残業させない企業が多く、時間だけでいえば働きやすい会社が増えてきました。

また、 残業は常時多いわけではなく、プロジェクトのピーク時に限定されます。 

平均残業時間が20時間程度の会社であれば、ピーク時の残業時間もそれほど多くないと予想できます。

エンジニアはそもそも人手不足です。

実力がつけば、自分のワークライフバランスに合った職を見つけることは比較的容易です。

実力をつける成長期であれば、残業手当ももらえて、更には経験も積めるのでラッキーくらいの気持ちが丁度よいです。

また、エンジニアの場合キャリアアップのための転職は前提になります。

残業時間が多いことが障害になる場合は、体調面が許される限り、転職する時期を決めて働くとよいです。

エンジニアの種類は事前に知っておく

職種だけでも20種類ほどあるといわれています。

「エンジニア 種類」で検索すれば、教えてくれるサイトはたくさん出てきます。

また、私がキャリア支援の際に活用している、厚生労働省の職業情報提供サイト「jobtag」でもエンジニアの種類が確認できます。

■参考:職業情報提供サイト jobtag

どの種類のエンジニアになりたいかは、事前に目標設定しておくことをおすすめします。

そして、エンジニアは職種に加えて、 どの業界で働くのかの業種も重要 になります。

業種は自動車業界、電機業界などです

業種に特化しないSIerもありますが、職種と業種を絞り込まないと、なかなかやりたい仕事の方向性が決まりません。

最初は求人がマッチしない

一般的に即戦力で求めるエンジニアの求人は、3年以上の実務経験が求められます。

つまり、未経験だと選択肢の幅が狭くなります。

エンジニアとして食べていくためには、この 3年の壁を超えてゆく必要があります。 

もちろん、ただ単に3年というわけではなく、3年以内に実績として示せる強みを作り込むことが必要です。

自己成長は必須

やみくもに働いて、居心地の良さからずるずる同じ職場に勤務している、派遣の方をこれまで何人も見てきました。

職場での仕事の慣れや、居心地の良さは心地いいため、どうしても離れたくなくなります。

しかし、VUCAと呼ばれる今の時代において、5年後は環境急変もあり得ます。

例えば、景気の後退により派遣社員との契約延長が困難になったケースは典型例です。

エンジニアは稼げる職業故に求人と収入に安定感はありますが、常に5年後を見据えて成長を続けなければ、食べていけなくなります。

これからは正社員でも、変化・進化していかないと、居場所がなくなる可能性が十分にあります。

まとめ

私自身が派遣会社の下積みからキャリアを始めたので、キャリアアップのための苦しさ、うれしさ、やりがいなどは経験の中で培ってきました。

エンジニアとして成長するためには、どうしても 「必死に取り組む時期」が必要 な気がしていますし、私自身も必死な時期を乗り越えて今に至っています。

ただし、必死な時期は一時的です。

「未経験の状態」を抜け出すことができれば、明るいエンジニアライフをすごせると思います。

【参考】未経験エンジニアの就職・転職支援サイト

(以下の紹介にはプロモーションが含まれています)