「言ったもん負け」この言葉にピンとくる組織は多いのではないでしょうか?

心理的安全性を高め、メンバー間に良好なパートナーシップを構築することで改善されますが、言葉で言うほど簡単ではありません。

改革はスモールステップですが、今回は「言ったもん負け」を改善するために効果的な言葉をお伝えできればと思います。

心理的安全性が低い職場のよくある事例

まず、心理的安全性が低い職場には以下のような傾向がありませんか?

ものごとを「決められない」職場です。

「言ったもん負け」

意見や提案をしたら、その対策や実行については意見を言った人がやらされる組織文化のことです。

発言することで責任を押し付けられることもあるため、「言うだけ損」になり躊躇してしまいます。

組織の心理的安全性を低くしている大きな要因で、経営のボトルネックになる場合も。。。

職場に限らず、みなさんの身近の集まりでも、このような雰囲気を感じたことがあるのではないでしょうか。

「誰がやるのか決めれない」

先程の「言ったもん負け」よりはましですが、合意はしたけど、誰がやるのかを決めれない例です。

「私がやります」と誰も手を挙げる人がいないので、役割が決めれないケースです。

担当を決める会議の場がフリーズすることってありませんか?

こういったケースは会議も無駄に長くなってしまいます。

最終的には場のリーダーに判断を委ねることになりますが、そのリーダーが「提案してくれたのは君だから、まずは君がやってくれない?」なんて言ってしまっては、言ったもん負けと同じになってしまいます。

これも「やったら損」、「仕事が増えるだけ」といったネガティブな思考からきています。

これらが根付いている環境では、組織の生産性は上がることはありません。

主体性に期待する職場は離職者が増える

「言ったもん負け」の職場は、各自の主体性に期待をする傾向があります。

職場の中には、「誰もやろうとしないなら自分がやる」といった意識で仕事を引き受ける「主体性の高い人」がいます。

主体性の高い人は、行動力があり仕事で成果をあげますが、心理的安全性が低い職場では、周囲が自発的にサポートする環境はなく、ひどい時は孤軍奮闘、業務が属人化してしまい、結果的に「できる人」に仕事が集中し疲弊してしまいます。

結果的に、「言ったもん負け」の職場では、「できる人」は実力や実績がついたら退職/転職してしまいます。

このようなケースでは多くの場合、場の環境改善や心理的安全性を高める対策を施さない、経営層やマネージャーに問題があります。

マネージャーは「もっと主体的に動いてほしい」と期待しながら、「動いてくれない」と嘆いているだけではないでしょうか?

協力関係の構築がポイントになる

協力関係とはパートナーシップと呼ばれます。

経営においても、産学連携などでパートナーシップは注目されています。

職場においても、周囲の人たちとパートナーシップが築ける職場は、心理的安全性が高く、「言ったもん負け」が感じにくい職場になるでしょう。

協力関係の構築には「仲間づくり」「コミュニティづくり」が大事になります。

これらは、インフォーマルな場でのコミュニケーションが役立ちます。

業務とは直接関係のない環境で、雑談の機会を増やしてゆきたいところです。

そして、私も実践している効果的な言葉「一緒に」がカギなのではないかと思います。

職場の中で「一緒に」の声かけが増えると、「言ったもん負け」の雰囲気は改善されてゆくはずです。

心理的安全性を高める「一緒に」の声掛け

「一緒に」は、誰か1人に押し付けるのではなく、誰かと一緒に考える、一緒に取り組むことです。

そして上司やリーダーなどのマネージャー層は、率先して「一緒に」を実践し、周囲を巻き込んで行くことだ大事です。

「一緒に考えよう」、「一緒にやってみよう」の発言が周囲から増えてくると、心理的安全性が高まってきた証拠だと思います。

担当者同士の声掛けに期待せず、まずは責任のある立場に立つ、マネージャー層が積極的に「一緒に」と声をかけて寄り添ってみてください。

マネージャーは「一緒に」が言いやすいような環境づくりをする

周囲の人たちが「一緒に」と発言しても、その人たちの仕事が増えてしまっては本末転倒です。

マネージャーは「一緒に」と声をかけやすい環境づくりに努めつつ、パートナーシップの構築に積極的な人たちを評価し、さらに仕事の優先度調整や、他の懸念点の解消に向けて支援ができるようにバックアップしましょう。

マネージャーの役割は、メンバーが安心して「一緒に」と声をかけやすくする環境づくりです。

参考までに、良い上司のなり方についてまとめた以下の記事も参考ください。

「一緒に」を言いやすくする前段階は自己開示

では、メンバー同士が「一緒にやろう」と声掛けし易い雰囲気を作るにはどうすればいいか?

それは、メンバー同士の感情移入(エンパシー)が発生することです。

感情移入により「思いやり」が生まれ、「一緒に」が言いやすくなります。

感情移入を発生させるための自己開示については以下の記事を参考ください。

これからはチームの生産性を高めることができる人材が評価される

心理的安全性が高い職場は、チームの生産性も高くなります。

そして、個人で成果をあげるよりも、チーム、組織で成果をあげることが推進できる人材の市場価値は高いです。

「言ったもん負け」の職場で誰かが変えてくれることを期待せず、自分なりに職場で努力してみてはいかがでしょうか。

結果的に職場が変わらなかったとしても、その取り組みは転職市場でも評価されます。

変革意識を持ち、日々の小さな勇気の積み重ねは、スキルとして蓄積され自己成長につながると思います。

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