子どもとの会話やコミュニケーションが少ないと悩んでいる家庭はそれなりに多いのではないでしょうか。

親子のコミュニケーションにおいても、心理的安全性がキーになると思います。
つまり、子どもが何でも話せる雰囲気づくりが必要です。

一児の父でもある筆者が、子どもと接する際に意識しているコミュニケーションのとりかたについてまとめました。
なお、これからお伝えする内容は、親子に限らず、パートナーとの間でも同じことがいえます。

親子のコミュニケーションは減少傾向

株式会社スタジオアリスが2021年12月に発表した「小学校の卒業と家族時間に関する調査」(小学生以上の子どもを持つ男女 500 名)によると、小学校高学年以降の約2人に1人が家族で過ごす時間が減少していることが分かりました。

また、6割以上の小学生が親と一緒にお出かけしたいと考えているそうです。

成長の過程では、反抗期や距離を置かれるなどもありますが、潜在的には親と過ごす日常を大切にしたいと考えている子どもの気持ちもあります。

では、これらを踏まえ、親子のコミュニケーションの取り方について、筆者なりに日々取り組んでいることを以下に纏めました。

家庭でも心理的安全性が大事

ビジネスシーンで最近よく聞く「心理的安全性」ですが、家庭でも同じだと思います。

心理的安全性とは、「否定や批判をされず、安心して自分の意見や考え方を言える状態」です。
つまり、心を開いて安心して会話をすることができる状態。

この状態を家庭でも構築することが、親子のコミュニケーションをよりよくするポイントです。

また、何でも話せる環境づくりは親の役目です。

頭ごなしに意見や反論をしない

子どもが話すことを頭ごなしに「それは違う」、「でも」、などと否定的な表現で返したりしていませんか?

それは、親の価値基準で良し悪しを決めつけてしまっているからです。

親の価値観そのものは、あって当然なのでそれ自体は問題ないですし、頭の中で良し悪しを判断するのもありなのですが、いきなりそれを押し付けるような返し方をすると、どうしてもコミュニケーションはうまく進みません。

なので、 まずは子どもの話を受け入れる ことが大事だと思います。

話したことが指摘されたり、意見されたりすると受け入れてもらえないと感じ、それが常態化すると子どもからの発信が減っていきます。

「どうせ言っても意味がない」とか「聞いてくれない」と思い、口を閉ざしてしまいます。

それを避けるために、自分の考えと違っていても、まずは「受け入れる」ことを徹底してみてください。

まずはしっかり聴くこと(傾聴)です。

子供の興味に関心を持つ

子どもが興味を持っていることに対して好意的関心をもつと、親子のコミュニケーションを円滑化すると思います。

ゲーム、遊び、アニメのキャラクター、興味のある歌、YouTubeの番組、食べ物など。

これらも、大人の価値基準で考えしまうと、「子どもにとって良くない」と否定的な見方をしがちです。

良くないと思い込んでしまうために、あれこれ口を出してしまいます。

そうではなく、一度、子どもの関心事に深く関わってみて、それから良し悪しを判断しても遅くはないでしょう。

「それで、それで!」と興味があることを態度で示すことも効果的です。

興味を親子間で共有すると、良好なコミュニケーションがとれると思います。

子どもから教わる

子どもが遊んでいるゲームに私も加わり一緒に遊ぶときは、子どもにゲームのやり方を教わっています。

子どもが教師になって親に教える機会をつくる感じです。

私に教えようとしている子どもの姿はとても活き活きしてますし、親子のコミュニケーションや教育上も効果的だと感じています。

頼られて、人から必要とされていると感じると、大人でも悪い気分はしないと思います。
これを 自己有用感 といいます。

子どもから教わる機会が多いほど、親子のコミュニケーションも活発になります。

末永く対等な関係性を築く意味でも、親子でお互いの知識やスキルを教え合うことは素敵なことです。

時にはおバカなキャラを演じて

私は、ほどよくおバカなキャラを演じて、子どもに接したりしています。

「パパはおバカだなー」と子どもにからかわれたりしますが、心理的なハードルが下がるので子どもにとっては接しやすくなります。

他人に見られると恥ずかしいですが、我が子にはそういった一面をさらけ出すのも、良好な親子関係を築くポイントでしょう。

親子のコミュニケーションの取り方としてはおすすめです。

日常の失敗を語る

親の体験や経験はいいことだけではなく、失敗したことなども話せると良いです。

失敗談はまずは親から積極的に話すことを心がけましょう。

ポイントは「失敗はダメなこと」と、子どもに思われないように、ネタには注意します。

親自身も話すことで前向きになれるかもしれません。

気持ちを聞く

日常の出来事について、どう思ったか?どう感じたか?を子どもに聞くことを意識します。

問いかけで大事なのは、 オープンクエスチョン です。
逆にはい/いいえで答えれる質問はクローズドクエスチョンといいます。

つまり、 オープンクエスチョンでは問いかけに対して答える時に思考することができます。 

普段の言動から子どもの感情などを汲み取るいい機会です。

家族でお出かけ

冒頭の調査結果でもありましたが、親と一緒にお出かけを望む子どもは多いと思います。

私の家庭でも、外出したいと子どもがよく話してくれます。

ここで親が心がけたいのは、「お出かけは家族サービスだと思わないこと」。

親自身が行きたいと思うところ、興味がないところに出かけても、現地で何かと意見が合わず衝突しやすくなります。

何より、自分自身が楽しくないと、不満から子どもに向き合えないのでお出かけが逆効果になってしまいます。

持続性もないです。

子どもが大きくなっても、持続的に家族と楽しくお出かけするためには、「家族サービス」といった捉え方をやめたほうがいいと思います。

大人同士の会話も前向きな雰囲気で

普段の親同士の会話も当然、子どもは聞いています。

内容は聞いていなくても、否定的であったり、反論であれば雰囲気は感じています。

他人の悪口なども同じですが、聞いていても気分がいいものではありません。

子どもがその場にいる/いないに関わらず、なるべく前向きな会話を心掛けたいものです。

家庭の雰囲気、パートナーとの関係もよりよくなると思います。