逆算思考は、野菜づくりに欠かせないスキルです。
そしてこれは、人生設計にも同じことが言えます。
私は、家庭菜園を通して学んだ逆算思考が、仕事や私生活にも自然に活かされていると、感じるようになりました。
好きなこと、夢中になれること、長く続けていることには、必ずそこから得られるスキルがある──私はそう思います。

今回は、家庭菜園を通じて意識している逆算思考について、私なりにお話ししてみます。


逆算思考とは?

「何かをやってみたい」と思ったとき、なんとなく計画を立てたものの、目先のことばかり考えて失敗した──そんな経験はありませんか?
実は、計画を「積み上げ式」で考えるだけでは、なかなかうまくいかないことが多いのです。

逆算思考とは、ゴールとなる期限や理想像からさかのぼって、今やるべきことを考える思考法です。

一見、難しそうに聞こえますが、逆算思考は日常生活でも十分に鍛えることができます。

私の場合、趣味で始めた家庭菜園が、逆算思考を自然と身につける最高のトレーニングになりました。
何度も失敗を重ねながら、気がつけば、仕事や私生活にも応用できるようになってきたのです。

収穫時期から逆算して計画する

野菜づくりでは、まず「いつ収穫したいか」を決め、そこから種まきや苗の定植の時期を逆算して考えます。
種から育てるか、苗を購入して育てるか──スタートラインが違っても、ゴールから逆算する考え方は同じです。

育てる野菜によって成長スピードも環境も違うため、それぞれに合わせたスケジュールを立てなければなりません。

私が家庭菜園を始めたばかりの頃、ホームセンターで安売りされていたミニトマトの苗を衝動買いしたことがありました。
しかし、8月に定植したため、暑さで苗がうまく育たず、失敗に終わりました。
(どうりで安かったわけです!)
本来なら、苗は春先の涼しい時期に植えて、夏場に元気な株に育てるべきだったのです。

苗だから簡単と思いきや、やはり逆算して栽培計画を立てないと失敗することを痛感しました。

逆算に失敗した例

もちろん、他にもたくさんの失敗を経験しています。
家庭菜園を始めた最初の1年間は、ほぼ失敗続きでした。

<私の逆算失敗例>

ヒマワリの種まきが遅く、開花が8月に

 → 子どもたちが通学路で見られるようにと思ったのに、夏休み中に咲いてしまい、誰にも見てもらえませんでした。
学校が再開した9月は既にヒマワリは枯れていました。

白菜の植え付けが遅れ、結球せず

 → 夏野菜のオクラの撤収が遅れ、白菜の苗の植え付けが12月にずれ込み、結球しないまま収穫するはめに。
結局、結球しないまま成長した白菜を3月に収穫しました。
だだ、形は悪かったですが、大きく育ち味は最高でした。

これらの失敗を振り返ると、「もっと早く計画して動いていれば…」と強く思います。
そして、この感覚はキャリア設計にも通じるものがあると気づきました。

逆算しても思い通りにいかないこともある

たとえ逆算して完璧に準備しても、家庭菜園には天候や害虫など、コントロールできない要素がたくさんあります。
低温時期が続けば野菜の成長は遅れ、収穫時期もずれてしまいます。

これは人生やキャリア設計でも同じ。
どんなに逆算しても、外的要因によって予定通りに進まないことがあるのです。

失敗から学んだキャベツ栽培

春キャベツづくりでは、4月上旬の結球を目指して、2月に苗を定植しました。
ところが、寒さが長引き、なかなかキャベツは結球しません。
「また失敗か…」とあきらめかけたころ、4月下旬になってようやく立派なキャベツが育ちました!

本当に嬉しかったです。
失敗を重ねながらも、「改善し続ければ、自分にもできる」という自己効力感が確かに高まりました。

結球したキャベツ(自身初の結球で感動しました)

家庭菜園は、想定通りにいかないことだらけ──
でも、それもまた、人生やキャリアと同じだなと実感しています。

まとめ:家庭菜園で逆算思考を育てよう

家庭菜園を楽しみながら、逆算思考を自然に鍛えることができます。
野菜づくりが好きな方は、ぜひ「ゴールから逆算して考える」という視点を意識してみてください。
きっと、日常やキャリアにも役立つ力が育っていきますよ!